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【勉強法本レビュー】予備試験・司法試験対策に取り入れるべき「科学的根拠に基づく」勉強法3選

大人の資格試験勉強法

こんにちは。aoitoriです。

話題の勉強法本『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(医師 安川康介・著、KADOKAWA)より、予備試験・司法試験の受験生が取り入れるべき科学的見地から見て効果の高い勉強法を、予備試験・司法試験合格の実体験を交えてご紹介します。

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勉強の中心にすべきは「アクティブリコール」

資格試験に向けた勉強において、「覚える」ことは必要不可欠な要素です。

その「覚える」作業を効率的に行うための勉強法が「アクティブリコール」です。

本書の著者、安川先生によると、

 まず、学ぶために決定的なのが「アクティブリコール(Active recall)」です。
なんだか難しい言葉ですが、簡単に言えばアクティブリコールとは「勉強したことや覚えたいことを、能動的に思い出すこと、記憶から引き出すこと」です。

とのことです。

アクティブリコールには、練習問題や過去問を解く、暗記カードやフラッシュカードを使うといった方法も含まれますが、加えて著者が医学の膨大な知識を覚えなければならないときに使っていたという「白紙勉強法」が紹介されています。

「白紙勉強法」の手順は次のとおりです。

  1. まず覚えたい内容をテキスト等を使ってインプットする。
  2. 次に、覚えたい内容を何も見ないで白紙に書き出す。
  3. 2.でわからなかったところ、忘れていたところをテキスト等で確認する。
  4. 2.と3.を繰り返す。
  5. 時間をおいてまた1.〜4.を繰り返す。

さらに効果を高めるコツも紹介されているので、気になる方は本書をご参照ください。

法律の膨大な知識を覚えなければならない予備試験・司法試験の論文対策と非常に相性の良い勉強法だと思います。

実際に私自身も論文の練習問題を解く際にこのような方法で行っていました。

▼私が行っていた論文対策はこちらの記事でまとめています。

アガルートアカデミー司法試験|重要問題習得講座を使った勉強法
予備試験、司法試験の論文対策におけるメイン教材というべき重要問題習得講座。はじめから完璧にこなそうとせず、何周かして知識を上塗りするように学習を進めるのがおすすめです。
大人の資格試験勉強法|がんばって覚えない記憶術
子どもの頃から暗記が苦手で、大学受験の際は文系なのに社会を捨てたほどです。そんな私ですが、予備試験・司法試験受験にあたり改めて勉強法を見直し、たどり着いたのは覚えようとしない記憶術です。

復習も欠かさずに「分散学習」

「白紙勉強法」の手順の5.にもありますが、一度覚えた内容でも時間が経つにつれて忘れていくのがヒトの脳の仕組みなので、資格試験の本番で使える知識として定着させるためには、繰り返しが必要です。

 一夜漬けのように、あるまとまった学習範囲を、間隔をあけずに一度に続けて勉強することは「集中学習(Massed learning/practice)」と呼ばれています。一方で、時間を空けて勉強することは、「分散学習(Distributed learning/practice)」や「間隔反復(Spaced repetition)」と呼ばれています。
そして、一度の求めて勉強するよりも、時間を分散して勉強する方が長期的な記憶の定着がよく、この効果は分散効果(Spacing effect)と呼ばれています。

これは同じ内容を、同じ時間をかけて勉強するにしても、、、、、、、、、、、、、、、、、分散した方が効果が高いということを意味します。

これを資格試験の勉強に適用すると、一つの教材を一度で完璧にするのではなく、同じ時間をかけるにしても周回を重ねた方が効率よく覚えられる、ということになります。

アクティブリコールと分散学習はセットで実践することで相乗効果が発揮されます。

私も論文、短答対策ともに周回を重ねるということは意識してスケジューリングをしていました。

体感にだまされるな「インターリービング」

短答対策=短答過去問を解く際に、特に意識したい勉強法が「インターリービング」です。

 科学的に検証されてきた効果的な学習方法として「インターリービング(Interleaving)」を紹介したいと思います。Interleaveは日本語に訳すと「交互に重ねる」、「(特定のページなどをページなどの)間にとじ込む」といった意味があります。
インターリービングを簡単に説明すると、似ているけれども異なった複数のスキルや勉強のトピックを交互に学習する学習法のことを指します。

ただし、注意点が2点あります。

  • 全く異なる教科を混ぜこぜにしてもあまり効果が望めない。
  • 元々の知識レベルが低い場合、ブロック学習の方が学習効果が高かったという報告もある。

これを予備試験・司法試験の短答式試験対策に適用すると、学習開始直後は体系別の過去問集を順番に解き、ある程度知識レベルが上がってきたら年度別の問題集に切り替える、または体系別の問題集を年度毎に解くのが効率的、ということになります。

▼私が行っていた短答対策はこちらの記事でまとめています。

アガルートアカデミー司法試験・予備試験|短答過去問解析講座を使った勉強法
アガルートアカデミーの講座を使って実際に私がおこなった内容をもとに、予備試験・司法試験の短答対策としておすすめの勉強法をご紹介します。
予備試験・司法試験|時間がない人におすすめの短答対策①具体的な勉強法
予備試験、司法試験の一つ目の関門、短答式試験。時間がない受験生向けの効率重視の勉強法についてまとめてみました。
予備試験・司法試験|時間がない人におすすめの短答対策②周回の重ね方
予備試験・司法試験の短答対策として、過去問を回すのが定番の勉強法です。しかし、ただ周回を重ねるだけだと、時間がかかる割に成果は上がりません。そこで、効率的な周回の重ね方についてまとめてみました。時間がない受験生の方、短答対策はサクッと終わらせて論文対策により時間をかけたい方におすすめの記事です。

記事内では触れていませんが、司法試験受験時には過去数年分を年度別に解いていました。

そして、もう一つ心に留めておかなければならないのが、インターリービングは効果を実感しにくい勉強法であること、です。

 インターリービングを行って勉強している時は正答率がブロック学習をしている時よりも低いためか、インターリービングは、効果を実感しにくいという特徴、、、、、、、、、、、、、、があります。ブロック学習とランダム学習のどちらの方が効果的だと思うかを学生に質問すると、8割以上がブロック学習だと答えたというアンケート結果もあります。

同じ分野を続けて勉強していると同じような問題が続けて出てくるので、理解している気になるしその場の正答率は上がります。

だから効果が高いように感じるのも納得です。

しかし、試験本番で高得点を得られる勉強法はインターリービングの方です。

年度別に短答過去問を解くことを考えると、「分散学習」にもなっているので、さらに効率アップ、ということになるでしょう。

ちなみに、本書によると、一番はじめにご紹介したアクティブリコールも効果を実感しにくい、とのことです。

直感にだまされずに効率的な勉強法を取り入れていきましょう。

お読みいただきありがとうございました。
みなさまの合格に向けて参考にしていただければ幸いです。

▼私が予備試験・司法試験受験生のときに利用していた講座はこちらです。