こんにちは。aoitoriです。
予備試験、司法試験の一つ目の関門、短答式試験。
時間がない受験生向けの効率重視の勉強法についてまとめてみました。
使用教材は過去問集+α
まず使用教材についてですが、メインとなるのは予備試験・司法試験の短答式試験の解答・解説付きの過去問集です。
法務省のホームページで過去問と解答はダウンロードできるようになっていますが、正解の根拠となる条文や判例を探す手間がかかりすぎるので、解説付きの問題集は必須です。
私は、受講していたアガルートのカリキュラムに含まれている短答対策講座の過去問集を使用していました。
過去問集は、アガルートのカリキュラムを受講している方は付属のもので十分だと思います。
ご自身で用意される場合は、解説のわかりやすさで選びましょう。
▼予備試験合格までの全てがセットになったカリキュラムはこちら。ライトカリキュラムにも短答の過去問集が付属するとのこと。チェックしてみてください。
▼市販の問題集はこちらがおすすめです。
過去問集と合わせて使用するのが判例六法・択一六法です。
過去問集の解説だけだと近視眼的になりがちなので、もう少し広い範囲を見渡すために使います。
反対にテキスト類は不要です。
試験当日に持参する教材に情報を一元化する観点からも、過去問集と判例六法・択一六法で学習を完結させましょう。
過去問を解く→知識の確認
それでは具体的な学習方法の説明に入っていきたいと思います。
効率的に短答対策を行うための勉強法は、
過去問を解く→間違えた選択肢についての知識の確認
に尽きます。
予備試験・司法試験の山場は論文式試験なので、短答対策はなるべく時間をかけずに済ませたいです。
そのためにも短答対策はいきなり過去問からで大丈夫です。
はじめのうちは時間配分や正答率は気にせずインプットのつもりで過去問を解き進めましょう。
問題数・時間を区切って全力で解く
おすすめの学習方法は、1科目10問〜20問程度を試験本番のつもりで解いてみて、その後、解答解説を確認する、という方法です。
使用する過去問集によっては記載がある目標タイム的なものを気にする必要はありませんが、ダラダラと時間をかけても効率が悪いです。
そこで30分に収まる程度の問題数を決め、悩まずに全力で解いてみるといいと思います。
かかる時間があらかじめ予想できて学習のペースも掴みやすくなります。
解く際は、正しいもの/誤っているものの組み合わせ問題でも、組み合わせの選択肢は無視して問題文の肢ごとに答えを出します。
そして、迷った肢については「?」マークをつけるなどしておいて、解説を確認する際に間違えた肢として扱います。
1周目だけは、全部の肢について「?」マークが付くぐらいだと思うので、付けなくてもいいです。
間違えた問題の解説・判例六法/択一六法の該当部分を確認
解き終わったら答え合わせをします。
この際、肢ごとに正誤を判定します。
肢ごとに正誤を判定すると問題単位での正答率が低くなると思いますが、過去問を解くのは、現時点で足りない知識をフィルタリングすることが目的なので、気にする必要ありません。
そして、間違えた肢について解説を確認します。
この際、過去問集の解説を確認するのに加えて、判例六法か択一六法の該当箇所を確認するのがおすすめです。
過去問集の解説で正解の根拠となる条文・判例を確認し、それをもとに判例六法や択一六法で知識を習得するイメージです。
このように、間違った肢についてだけ知識を確認していくのが基本ですが、ほとんどの肢について自信を持って答えを導き出せない場合、1周目だけは全部の肢について過去問集の解説を読んでもいいと思います。
短答対策に特化したインプットを省く代わりに過去問と解説をインプット教材として使うイメージです。
過去問だけを回すのは非効率的
予備試験・司法試験の短答対策として、過去問を回すのはもはや常識です。
しかし、過去問を回すだけでは安定して得点を伸ばすことはできないし、効率的でもないと思います。
実際、私は、予備試験1回目と2回目までは過去問をひたすら回す勉強をしていました。
しかし3年目の司法試験受験の際に、これまでに何度も間違えて何周もしたはずの問題について、相変わらず間違えるし、その間違える肢の数も減っていないことに愕然とし、勉強法を見直し、択一六法を導入しました。
過去問を回すのは、実際の出題形式・傾向を意識しつつ、足りない知識を確認しインプットするためです。
アウトプットとインプットの両輪をバランスよく回し、回数を重ねることだけが目的になってしまわないように気をつけましょう。
▼時間がない受験生向けの短答過去問の集会の回し方はこちらの記事でまとめています。
判例六法と択一六法は両方必要か?
知識の確認と試験当日に持っていくために一元化する教材として判例六法・択一六法の使用をおすすめしています。
私の場合、予備試験受験時は判例六法を使い、司法試験受験時には択一六法を使っていたので、両方をおすすめしているのですが、上述のように、司法試験の短答対策の際、過去問中心の勉強法に限界を感じ択一六法を導入した経緯があります。
そのため、予備試験の段階から択一六法を使用するのもありだと思っています。
特に、苦手だった商法や行政法は択一六法を使用していれば、知識が整理できてもう少し自信を持って受けられたのではないかと思っています。
ただし、予備試験は短答も7科目あるので、当日に持っていく教材として7冊の択一六法は重すぎるのではないか、と懸念しています。
そこで、判例六法は論文対策でも使うのでとりあえず購入し、はじめは判例六法を使って学習を進め、知識の整理に限界を感じたら苦手科目だけ択一六法を導入する、
あるいは、
早いうちから択一六法を使って学習を進め、試験当日は苦手科目の択一六法だけ持っていく、
というのがいいかな、と現時点では考えています。
短答対策開始のタイミング
最後に、短答対策を始めるタイミングについてです。
私がおすすめする短答対策開始のタイミングは、
- インプット講座の1科目目終了後すぐ
か、遅くとも
- インプット講座の7科目終了後すぐ
です。
予備校推奨のスケジュールだと、インプット講座終了後まず論文対策に着手して、短答対策は後から、というパターンが多いように思います。
しかし、予備校が想定しているような十分な学習時間を確保できない受験生の方々は、インプット講座終了後すぐに短答対策を開始することをおすすめします。
そうすれば、学習開始後1年目の予備試験から一応の対策をとった上で短答式試験を受けにいくことができるからです。
1日に進める問題数を調整することで細分化もしやすいので、まとまった時間が取れない日にも勉強を進めやすいです。
また、早めに始めて短答直前期の短答対策にかかりきりになる期間を短くすることで、論文対策のブランクも減らすことができます。
予備試験合格後の司法試験受験の際も、口述終了後はじめから短答対策も並行して行うことをおすすめします。
予備試験合格後の1回目の司法試験はとにかく準備期間が短く、短答も論文も同じ時期に行われるので、波を作らずはじめから終わりまでコンスタントに学習を続ける必要があるからです。
▼アガルートの短答対策講座を使用した勉強法はこちらの記事でまとめています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさまの短答対策の参考にしていただければ幸いです。